投稿日:2020.12.26

デット・エクイティ・スワップ(DES)

財務改善の手法の一つで、企業の債務を資本に交換することである。貸し手の立場からは、債権を元手にした出資を意味する。
具体的手順としては、以下のようにすることがある。会社に1000万円を貸付けていたとすると、デット・エクイティ・スワップでは、会社がこの1000万円を返済したこととする。だが、実際は会社に返済する資金がないので、返済してもらったことになっている1000万円を債権者に増資する。この作業により、実際の資金は一切動いていないが、会社としては返済義務のある借金が減り、それと同額だけの返済の必要のない資本が増えることになる。
会社にとっては、有利子負債の削減によりバランスシートもの自己資本率の改善が図れるメリットもある。事業再生の手法としては、債権放棄の一手段として考えられているため、多くの場合で株主責任・経営者責任・連帯保証責任が問われる。
「DES」と表記し「デス」と呼称、日本語では「債務の株式化」と表現する場合もある。