3期連続赤字企業に設備資金融資を実現。これによりビジネスモデル転換に成功。大型黒字に。

背景・課題

• 当社は首都圏で再生資源卸売業を営んでおり、かつては年商60億円の規模があったが、バーゼル条約により中国への輸出ができなくなり、売上が年商7億円まで急減した。
• 社長は40代で若く事業意欲が強く、厳しいながらも黒字化が見込める水準までコスト圧縮には成功している状態だった。
• 中国に禁輸措置に対抗するためには、加工工程を社内に作り、商品を加工物として販売する必要があったが、これには1億円の投資が必要だった。

再生方針

• 安定した黒字の産出と事業拡大を目指すために、加工設備を導入する経営改善計画を策定。これにより、コロナ融資も活用して設備投資資金の借入を目指す。必要額は7,500万円。
• これとともに事業再構築補助金を満額申請する。
• この投資により、中国への輸出が可能となるため、旧来の販路を使うことができる。

実行時の事象・ポイント

• 銀行には当社の強みを訴求する必要があったが、それを適確に指摘することができた。当社の強みは事業意欲の強い若い社長がいることと、首都圏に広大な事業用地を確保していることである。
• 当社はリスケ中であり、通常ならば融資が不可能だが、黒字化の目処が付いていたことと、コロナ融資という例外的な制度があったため、多額の借入が可能となる希有の事例であった。

成果・効果

• 7,500万円の銀行借入と6,000万円の補助金獲得に成功。充分な投資資金を確保し、設備投資が実行できた。
• 業績は急回復し、年商30億円、1億5千万円の利益を2年連続で産出するまでになった。これに合わせて役員報酬も拡大できた。
• 金融正常化が実現し、再成長ステージに入ることができた。