投稿日:2020.12.26

デット・デット・スワップ(DDS)

金融機関に対して負っている既存の負債を、別の条件(劣後債務)の負債に転換することである。
一般的に負債の返済には順序があり、複数の負債を一度に全てを弁済はできない。だが、デッド・デッド・スワップを行うことにより返済の順序、時期を変更する。債権者からすると、返済順位、時期が他の債権者に対して後回しになるため「劣後ローン」とも呼ばれる。
中小企業の再生手法の一つであり、特に債務超過に陥っている企業再生の手法として活用される。具体的には、A銀行に最初に返済する義務がある中、デッド・デッド・スワップを行うことにより、A銀行への返済は後回しにすることが可能となる。それにより資金繰りの改善、過剰債務の解消を行い企業再生につなげる。多くの場合、借入金には信用保証付き・不動産担保付きなど保全条件が多様であり、このため金融機関との調整は難しい。しかし、債権放棄をもとめるものではないため、株主責任・経営者責任・連帯保証責任については厳しく問われないケースも多い。
一般的には「DDS」と表記する。