コロナ禍の中、創業者死亡により倒産。だが、第二会社で息子が新規事業として承継
- 業界業種
- 商品企画
- 年商
- 5億2千万円
- 従業員数
- 10名
- 借入金残高
- 3億8千万円
- 経営者バイアス
- 経験・習慣による盲目性
- 再生ステージ
- ステージⅡ
- 悪化の症状
- 売上依存
- 再生手法
- 第二会社
背景・課題
- 当社は、化粧品や健康食品を企画する企業として当社は大きな成功を収め、コロナ前は年商35億円に上っていた。
- だが、主な販路が海外から日本への観光客を対象とした大型客船内での販売会社であったため、コロナ禍が直撃。収益力が悪化するとともに、創業者で代表だった会長が膵臓癌で入院することになった。連帯保証人は会長のみ。
- もう一人の代表取締役である息子(依頼者)は他の関係会社の社長職主な仕事であり、連帯保証が付いていない。
再生方針
- 新たな事業として販路開拓していたインターネット販売事業のみを第二会社に移管する
- 父である会長の死亡後に当社は破産処理し、関係会社への悪影響を抑える
- 会長死亡後、親族は相続放棄して連帯保証契約の相続を拒否し、債務整理を終える
実行時の事象・ポイント
- 依頼者である息子に連帯保証は付いていないが、別会社を経営して生計を立てており、当社の倒産がその会社に及ぼす悪影響を避ける必要があった。
- インターネット販売事業は第二会社に事業譲渡するが、詐害行為が疑われたり、当社破産手続きにおいて否認されるリスクを考慮する必要があった。
- 依頼者である息子が第二会社の株主や社長職につくことは当面は避けるべきだが、そうした事情を理解する経営パートナーがいた。
- 事業譲渡対価の負荷を軽減するため、インターネット販売事業の事業価値を下げたままで成長させる必要があった。
成果・効果
- スムースに第二会社が立ち上がり、有望な事業を残すことが出来た。新会社は1期目から大幅黒字となった。
- 当社は破産手続きをさせたので、息子が経営する関係会社への悪影響を最小限に抑えることが出来た。
- 会長の死亡後、連帯保証人不在として当社は破産したので、家族への悪影響を抑えることができた。
他の実績をみる
第二会社方式により財務状況を改善。 新業態への転換を果たす
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業界業種
水産物卸売業、水産物小売業
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年商
14億円
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従業員数
35人
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借入金残高
4億円